あなたはご家庭の家計をうまく管理できていますか?

家計管理をやろう!と思っても、毎月の収支が不明で、貯蓄も殆どできない!っていう家庭もあると思います。

家計管理も初めはめんどくさいですが、だんだん全く考えずにお金の流れが管理できるようになり超簡単になります。

今回は私の20年の家計管理と資産運用の経験から、家計管理のおすすめのやり方を紹介します。

本記事の対象と読んで得られること
    • 対象:家計管理を改善したくて、何かの具体的な例が見たい人
    • 得られること:家計管理のやり方の一例が分かります。こんな感じでやれば誰でもうまく家計を管理できると思いますよ。

現金払いなら家計管理しやすいは間違い、支払いは全部キャッシュレスがおすすめ

家計管理の第一歩は現金払いを止めることです。

現金払いだから支出が把握しやすい、現実にないお金は信用できない、キャッシュレスだとお金を使った感じがしない、と思っている方もいると思いますが、家計管理をするためには現金払いを止めて全面的にキャッシュレスに移行するのが必須です。

現金払いでもレシートを取っておいて確認すれば良いじゃない

とかいう人もいますが、実際問題あなたはレシート取っておいて後で確認するなんてことしますか?

しませんよね。

それよりも、支払いをキャッシュレスで行い、支払いの履歴をデータとして残しておくことが重要です。

そして、支払手段を選べるのであればできるだけクレジットカードかQR決済を使い、銀行引き落としは極力避けましょう。

検討すべき支払い方法としては以下がおすすめです。

  • 公共料金:クレジットカード払い
  • クレジットカードで支払えないもの:やむを得ず銀行引き落とし
  • スーパーでの買い物:クレジットカードかクレジットカードを紐付けたPayPay等のQR決済
  • コンビニ:QR決済
  • 飲食店:基本はクレジットカードかQR決済。極力現金払いのお店を使うのはやめましょう。

「クレジットカードだと何にいくら使ったかわからなくなる」という人もいますが、全く逆です。

現金払いだと何にいくら使ったかわからなくなる」が正解です。

クレジットカードなどキャッシュレスで払い、家計簿アプリを導入すれば問題なく支出管理ができます。

家計簿アプリで支出管理をしよう

支払いをキャッシュレスに変えると同時に家計簿アプリマネーフォワードを導入しましょう。

家計管理専用のメールアドレスで夫婦共通のアカウントを作って、夫婦両方のスマホにマネーフォワードをインストールするのがおすすめです。

家計管理の第一歩は支出の見える化です。

見えないものは管理できないですからね。

家庭の支出をほぼ把握しましょう。

100%完全ではなくても95%程度の把握を目指すので十分です。

ここで注意してほしいのは、個人的な支出や副業の収入・支出は、夫婦共通アカウントのマネーフォワードには連携させないということです。

マネーフォワードで管理するのはあくまで家計のみという鉄則を守りましょう。

そうでないと個人的な支出と家計の支出がごっちゃになって、家計として幾ら使っているのかがわからなくなります。

まずは、支出管理は何も考えずにマネーフォワードで3ヶ月くらい支出データを取りましょう。

これであなたの家計が何に幾ら使っているかがだいたい分かるようになります。

なお、マネーフォワードに収入を登録し、収支を把握する必要はありません。

マネーフォワードでは支出管理だけをすればよいです。

お金の流れを把握しよう

マネーフォワードを使って3ヶ月経ったら、お金の流れを把握する作業をします。

週末の一日を使って夫婦二人で家計のお金の流れを把握しましょう。

やり方は、

  • 家計の収入と入金口座をリストアップ(副業収入や投資収入はいれません)
  • マネーフォワードから各支出項目ごとの3ヶ月平均支出を計算する。
  • 各銀行口座ごとのお金の流れを把握する。

例えば、以下のような感じで把握します。

  • 夫が三菱UFJ銀行に月40万円の手取り収入
  • 妻が三井住友銀行に月30万円の手取り収入
  • 三菱UFJ銀行から公共料金支出
  • 妻の楽天カードから食費3万円支出
  • 夫のYahooカードから服飾費2万円支出
  • 夫のYahooカードから日用品1万円支出

等です。

まずは、家計の中でどの口座に幾ら入金され、どの口座から出ていくのかを把握しましょう。

家計の支出プランを決める

家計の支出とお金の流れを把握したら、夫婦で毎月何に幾ら使うか、またそれをどうやって支払うかも決めます。

ここで支出項目ごとに主な支払い方法も決めるのが肝です。

例えば、

  • 収入:合計70万円(夫40万、妻30万)
  • 家賃:15万(銀行振込)
  • 食費:4万円(YahooカードとPayPay+Yahooカード)
  • ランチ:4万円(PayPay+Yahooカード)
  • 日用品:2万円(PayPay+Yahooカード)
  • 衣服費3万円:Yahooカード
  • 公共料金:楽天カード
  • 保険:1万円(楽天カード)
  • 通信料金:1万円(楽天カード)
  • 教育費:10万円(目的別口座に貯金)
  • 旅行積立:5万円(目的別口座に貯金)
  • 投資:10万円(つみたてNISA 3.3万円 x 2人 + 通常の投信積立3.4万円)

といった感じです。

給与振込口座と家計管理用の銀行口座を新しく開設し、個人用口座とは分けよう

家計管理で重要なポイントは、個人用口座と共通の家計口座を分けることです。

独身時代に使っていた口座を結婚しても使い続ける人がいると思いますが、それはやめて個人用口座と家計管理口座を分けましょう。

個人のお金と夫婦のお金がごっちゃになると管理が難しくなります。

おすすめは、

  • 夫の給与振込口座を住信SBIネット銀行にし、妻の給与振込口座をGMOあおぞらネット銀行に設定する。
  • 家計管理口座として夫の名義でメガバンクの口座を開き(三菱UFJ、三井住友、みずほであればどこでもいいです)、妻の名義で住信SBIネット銀行の口座を開きます。メガバンク口座はメインの生活支出管理用、住信SBIネット銀行はサブの生活支出管理用、貯金用と投資用です。
  • 夫の名義で楽天証券、妻の名義でSBI証券の口座を開きます。この証券口座はどちらの名義であっても共有財産と認識しておきましょう。
  • 家計の支出用のクレジットカードを夫婦それぞれ作り、夫婦のそれぞれの家計用口座から引き落とす設定とします。
  • 夫の給与振込用住信SBIネット銀行から夫名義のメガバンク口座(生活支出管理用)に毎月一定額を定額自動振込で振り込む。
  • 妻の給与振込用GMOあおぞらネット銀行から妻名義の住信SBIネット銀行(生活支出管理用)に一定額を定額自動振込で振り込む。

生活支出管理用のメガバンク口座及び住信SBIネット銀行への振り込みを忘れることがないように、必ず予め決めた定額自動振込で振り込み設定をしておきましょう。

そして、マネーフォワードには給与振込口座は連携させず、家計管理用の夫名義のメガバンク口座と妻名義の住信SBIネット銀行・SBI証券を連携させます。

妻名義の口座で貯金と投資をすることで、万が一夫に何かがあっても奥様が困らないようにしておきましょう。

妻名義の証券口座を開くべき理由は以下も参照ください。

なお、生活支出用のクレジットカードは、ポイント還元が高い楽天カード、Yahooカード等で十分です。

ステータスがほしければ夫婦でJCBザ・クラスを目指すのも面白いかもしれませんが、家計管理という点ではステータスカードは無くても困りませんよ。

目的別口座で中期の支出を貯めよう

妻名義の住信SBIネット銀行では目的別口座の機能を使って中期(最大3年先まで)のお金を貯めておきましょう。

例えば、

  • 子供の教育用
  • 旅行用
  • 引っ越し用
  • 自宅購入の頭金
  • 万が一の資金

などです。

名義は妻ですが、マネーフォワードで管理しているので、夫側もいまいくら貯金が溜まっているのかはいつもわかるので安心です。

長期の資金は運用で作ろう

もっとも貯金だけでは大きな資産は作れませんので、夫婦それぞれの名義で楽天証券・SBI証券に口座を開設し、つみたてNISAと通常の投信積立で超低コストの米国株式インデックスファンドを積み立てましょう。

夫婦別々の投資信託銘柄でリスク分散させる意味は全く無いので、同じ外国株式インデックスファンドで最大のリスクを取っていきましょう。

短期的には含み損になることは必ずありますが、積立投資を続けていれば非常に高い確率で資産は増えていくと思います。

少なくとも私の場合は、積立投資で資産が増えていっています。

具体的な家計管理の例

上記を踏まえて、具体的な家計管理の例を紹介しましょう。

夫婦の共通財産管理用の口座としては、

  • 夫名義の三菱UFJ銀行・楽天証券
  • 妻名義の住信SBIネット銀行・SBI証券

を使います。

給与振込口座は共有財産とは認識せずに、「給与 - 生活支出管理口座への振り込み」で残ったお金は使い道をお互い詮索しないで自由に使いましょう。

多少自由なお金を作っておき息抜きをするのも家計管理のコツですから。

お金の流れは、

  • 夫の住信SBIネット銀行に給与40万円入金後、20万円を夫名義の三菱UFJ銀行に定額自動振込
  • 妻のGMOあおぞらネット銀行に給与30万円入金後、10万円(食費、ランチ、日用品)を妻名義の住信SBIネット銀行に定額自動振
  • 夫婦の生活は月30万円(夫名義20万円、妻名義10万円)の中で行う。
  • 3.3万円を夫の楽天証券でつみたてNISAで投資し、2.7万円を通常の投信積立で投資、そして残りの4万円が夫のおこずかい
  • 家計の支出は夫名義の楽天カードと妻名義のYahooカードで行いポイントを貯める。
  • 楽天ポイントは楽天証券、YahooカードでもらうTポイントはSBI証券それぞれでポイント投資に回す。
  • 妻のGMOあおぞらネット銀行に給与30万円入金後、24万円を妻名義の住信SBIネット銀行に定額自動振込で振り込む。残り6万円は妻のおこづかい。
  • 妻名義の住信SBIネット銀行から3.3万円をSBI証券で積み立てNISAで投資する。
  • 妻の住信SBIネット銀行から以下のように資金を分ける。
    • 子供の教育用目的別口座:8.7万円
    • 引っ越し用目的別口座:3万円
    • 旅費積立用目的別口座:3万円
    • 衣服用目的別口座:3万円
    • 万が一用目的別口座:3万円

こんなふうにすると、夫婦の収入70万円に対し

  • 夫のお小遣い4万円
  • 妻のお小遣い6万円
  • 生活費30万円
  • 貯蓄:20.7万円
  • 投資(つみたてNISA+投信積立)9.3万円

となります。

ボーナスはなかったものとして全部夫婦共有財産に回し、投資しましょう。

こんなふうに家計の流れを整理すると、お金も溜まりやすくなりますよ。

まとめ

夫婦の家計管理のおすすめのやり方の例を紹介しました。

私が実際にやっていることそのままではないですが、私自身も考え方としてはこんな感じでやっています。

なお、私の場合何にいくら使うかは厳密には管理していません。

ただ、家計の変動要因はほぼ食費のみなので、食費だけをコントロールすることを心がけているだけです。

あとは、光熱費、通信費、家賃などはほぼ固定費ですし、衣服も目的別口座で貯めた範囲で支出しているだけです。

そういう意味では、家計の支出を変動支出と固定支出に分け、格安SIMの利用などで固定支出を徹底的に削減した上で日々の家計管理は変動支出を管理することだけをやるっていうのでもいいですね。

家計全体のお金の流れをデザインし銀行口座をうまく分けて管理することで、非常に簡単に家計を管理することができるようになります。

そして、家計全部の口座をマネーフォワードで支出管理をすれば、一目瞭然で家計を把握できるようになります。

最初は多少頭を使いますが、仕組みを作ってしまえば運用自体は非常に簡単ですので、ぜひあなたもやってみて下さい。