2019年にタンパク質を使った人口クモの糸(ブリュード・プロテイン)を開発しているスパイバーとゴールドウィンがついに最初の市販製品 Moon Parkaを発売しました。

市販といっても抽選で50着だけ、また価格は15万円と一般の普及する価格ではありません。

ただ、これは確実に人類の歴史にとって革命的な一歩です。

つまり、石化資源由来のナイロンなどの合成繊維から石化資源を使わない素材開発への革命です。

スパイバー設立のニュースを聞いたときからワクワクしてきましたが、ようやく製品化に繋がる一歩を踏み出せたということでワクワクが止まりません。

ぜひスパイバーに投資したい!!

でも、残念ながらスパイバーは非公開企業で直接株を買うことはできません。

なんとかスパイバーの波に乗っかる方法はないのでしょうか?

今回はこの素材革命の波に乗るべく、人口クモの糸開発会社のスパイバー株に間接的に投資する方法を紹介します。

スパイバーは将来的に上場するのか?

将来的にスパイバーは上場して資金調達をせざるを得ないと思います。

現在スパイバーがタイに建設中のブリュード・プロテインの生産能力は最大で年間数百トン。

2017年のデータですが、世界の化学繊維の生産量は6,241万トン(参照:内外の化学繊維生産動向)ですから、スパイバーが今建設中のプラントでは全く桁が足りません。

スパイバーが開発中のタンパク質由来繊維QMONOSが世界のメインストリームになっていくためには、巨額の投資を必要とする大規模プラントの建設が必要になり、上場による資金調達がどうしても必要になります

スパイバーに出資している企業はどこか?

スパイバーは赤字の非公開企業です。

2019年12月期の決算では、売上高2億円に対し、経常損失50億円です。

ものすごい赤字会社ですよね。

今まで第三者割当増資による資金調達を繰り返してきています。

スパイバーの殆どの増資では出資者は明かされていませんが、

  • 2015年10月8日のゴールドウィン(30億円)
  • 2018年10月23日の第一生命保険株、トヨタ紡織(16.4億円)
  • 2018年6月29日の三菱UFJ銀行(2億円)

だけ会社名が記載されています。

比較的初期に30億円という巨額の出資をしていることから、ゴールドウィンが要注目会社になります。

ブリュード・プロテインが普及する筋道と出資企業

すでにスパイバーに出資し会社名が明らかになっている会社の中の主力企業はアウトドア衣料メーカーのゴールドウィンです。

アウトドア系の衣料は比較的高価格でも販売可能ですから、ブリュード・プロテインの今後は

高価格帯のアウトドア製品で始まり、一般衣料に普及していく

こんな筋道が見えます。

ゴールドウィンのノースフェイスブランドで使えるレベルの素材であれば、他のアウトドアメーカーにも適用可能になり普及が進むかもしれません。

また、環境対応をうたう自動車のシートとしても展開される可能性があります。

エコな車は、自動車の構成部材もエコであるべきですからね。

トヨタ紡織がスパイバーに出資したのはこの観点でしょう。

他に自動車シートメーカーで上場しているところは、

  • タチエス
  • ティ・エス・テック

あたりです。

ただ、自動車シートにスパイバーの素材が適用されるのははるか先のことでしょうし、その間に車の生産台数が大きく落ち込んでシートのような自動車部品の販売も落ち込む可能性があります。

自動車シートメーカーとスパイバーを関連させるのは、無理がありすぎるかもしれませんね。

スパイバーに間接的に投資する方法

スパイバーに間接的に投資するのであれば、基本的には

  • ゴールドウィン

の株を買っておくと良いのではないでしょうか。

ゴールドウィンはノースフェイスで大きく伸びましたが、次のフェーズではスパイバーで大きく事業が伸びそうですよ。

まとめ

ブリュード・プロテインの将来的な可能性が高いことから、スパイバーに間接的に投資する方法を考えてみました。

通常スパイバー関連銘柄というとゴールドウィンが出てきますので、私であればゴールドウィンを買いますね。

トヨタ紡織もスパイバーに出資してはいますが、自動車産業の将来が不透明なのでスパイバー関連だとしても私は投資しません。

スパイバーは久しぶりに現れた日本初の革命的な企業です。

素材系は歴史的に日本企業が非常に強いことを考えると、スパイバーが世界的な企業に成長していく可能性はあると思います。

ゴールドウィンにはスパイダーとのパートナーシップを強化してもらって、アウトドアメーカーから総合的な高級衣料メーカーに発展してもらいたいですね。

あなたもスパイダー関連に投資して、素材革命の一部を担ってみませんか。