アジアでのリート投資を考える上で、シンガポールリートは欠かせない投資対象ですが、日本からどのように投資したら良いのでしょうか?

今では日本居住者はシンガポールの証券口座に口座を開けないので、シンガポールの証券口座を使う以外の方策を考えるしかありません。

今回はそのための二つの方法を紹介します。

本記事の対象と読んで得られること
    • 対象:シンガポールリートの個別銘柄に直接投資を考えている日本在住の投資家
    • 得られること:日本から投資できる方法が二つわかります。
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日本からシンガポールリートに投資する二つの方法

日本からシンガポールリートに投資するには以下の二つの方法があります。

  • アイザワ証券で取引をする
  • インタラクティブ・ブローカーズ証券の米国口座(IBLLC口座)で取引をする

アイザワ証券の概要

アイザワ証券は1918年創業の証券会社で本社は東京の日本橋にあります。

ネット専業ではなく物理的に支店を構え対面チャネルでも取引をする昔ながらの古い証券会社です。

アイザワ証券はアジア株のパイオニアを謳っていて、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナム、インドネシア、香港などアジア各国の証券取引所に上場している株を売買することができます。

シンガポール株の取扱銘柄のページを見ると、シンガポールリートも取り扱いがあります。

例えば、ざっと見た限りでも

  • AIMS AMP CAPITAL INDUSTRIAL
  • ASCENDAS INDIA TRUST
  • ASCENDAS REAL ESTATE INV
  • ASCENDAS HOSPITALITY TRUST

といったリートが取扱銘柄としてのっています。

載っていないのは、以下のような銘柄です。

  • iReit Global
  • EC World
  • Keppel DC Reit
  • Hutchison Portholding Trust
  • Frasers Logistics & Industrial Trust
  • Cache Logistics Trust
  • First Reit

取扱銘柄の選択基準がわかりませんが、シンガポールリート全銘柄を取り扱えるわけではありません。

もっとも、時価総額の大きいものはおおよそ取引が可能です。

インタラクティブ・ブローカーズ証券(IBLLC)の概要

インタラクティブ・ブローカーズ証券は米国の証券会社です。

私が約10年前に米国のFirstrade証券に口座を開く際には、インタラクティブ・ブローカーズ証券とFirstrade証券で迷った記憶があります。

日本から口座を開けるのは

  • 日本国内口座(IBSJ)
  • 米国口座(IBLLC)

の二つで、シンガポールリートに投資するためには米国口座に口座を開く必要があります。

日本国内口座ではシンガポールリートには投資できないのでご注意ください。

IBLLCではアイザワ証券のような銘柄の限定がなく、シンガポールリートの取引が可能です。

アイザワ証券では取り扱いのなかった

  • iReit Global
  • EC World
  • Keppel DC Reit
  • Hutchison Portholding Trust
  • Frasers Logistics & Industrial Trust
  • Cache Logistics Trust
  • First Reit

あたりも全部取引が可能です。

このように日本居住者がシンガポールリート取引をするための証券会社の選択肢は二つあります。

それぞれメリット・デメリットがあるので紹介します。

アイザワ証券でシンガポールリートに投資するメリット・デメリット

アイザワ証券のメリット・デメリットは以下です。

アイザワ証券のシンガポールリート投資のメリット

日本国内口座のため遺産相続の手続きが容易なため、高齢になってもずっとシンガポールリート投資を継続できる。

私のように海外口座でシンガポールリート取引をしていると、万が一自分が死んだときの資産継承をどうするかは大きな悩みどころです。

自分自身ならシンガポールの弁護士を使ってシンガポール法に基づく遺産相続の手続きをするのは可能な自信はありますが、私が死んでしまっているときに他の人でできるかどうかがわかりません。

このため年齢が上がったどこかの時点で、海外口座を閉鎖し日本への資産移動をする必要があると思っています。

この点、日本の証券会社であるアイザワ証券であれば安心して死ぬまで資産を預けられます。

アイザワ証券のシンガポール投資のデメリット

    • 取扱銘柄が限定されている(ただし、大規模リートはほぼカバーされている)
    • 取引手数料が高い

アイザワ証券のシンガポールリート取引銘柄は限定されていますので、すべての銘柄を取引したいという人には向きません。

ただ、時価総額上位10銘柄くらいは余裕でカバーされていますので、安定した配当金生活をおくるのに十分な銘柄数はあります。

もっとも、Keppel DC Reitくらいは追加してほしいところではありますが。

銘柄が限定されていることで、あまり小規模なリートには投資できないので、安定を求める投資家には逆に良いのではないでしょうか。

デメリットとしては、アイザワ証券のシンガポールリートの取引手数料は高いです。

インターネット・モバイル発注で売買代金の 1.62%かつ買いの場合のみ最低手数料5,400円かかります。

例えば、一銘柄あたり200万円で10銘柄に投資した場合の取引手数料は、200万円 x 1.62% x 10銘柄 = 32.4万円かかります。

これは短期的な売買を繰り返すのであれば高すぎる手数料ですが、シンガポールリート投資の場合一回買ったらほぼ永久ホールドが基本ですので、10年、20年の保有で考えれば微々たるコストです。

インタラクティブ・ブローカーズ証券でシンガポールリートに投資するメリット・デメリット

インタラクティブ・ブローカーズ証券のメリット・デメリットは以下です。

インタラクティブ・ブローカーズ証券のシンガポールリート投資のメリット

  • シンガポールリートの取引銘柄に制限がなくすべてのリートが取引できる。
  • 取引手数料が安い。

インタラクティブ・ブローカーズ証券の米国口座ではすべてのシンガポールリート取引ができるので、この点はアイザワ証券に比べたメリットです。

ただ、すべてのリートを売買するような人は殆どいないと思いますので、実際のところは銘柄数の多さはポートフォリオ構築にはあまり関係ないんですけどね。

インタラクティブ・ブローカーズ証券の取引手数料はアイザワ証券に比べて圧倒的に安いです。

取引手数料は

  • 取引代金の0.08%
  • 最低手数料 SGD 2.50

のみです。

仮にSuntec Reit を16,000株買った場合の取引手数料を比較すると(株価 SGD 1.84の前提)、

  • アイザワ証券:SGD 1.84 x 16,000 x 1.62% = SGD 477(約38,000円)
  • インタラクティブ・ブローカーズ証券:SGD 1.84 x 16,000 x 0.08% = SGD 23(約1800円)

とアイザワ証券のほうが手数料が20倍以上高くなります。

もっとも、アイザワ証券でもシンガポールリートに投資して10年、20年など継続するのであれば、売買手数料の高さにあまりシビアになる必要はないと思います。

インタラクティブ・ブローカーズ証券のシンガポール投資のデメリット

    • 米国口座のため遺産相続・資産継承の手続きに懸念がある。
    • USD 100,000の資産を預けないと、月最大USD 10の口座維持手数料がかかる。

インタラクティブ・ブローカーズ証券では米国口座でないとシンガポールリートに投資できません。

米国口座は海外口座に該当するので、遺産相続・遺産継承手続きを米国法でやるひつようがあり、この点が大きな懸念です。

サイトは日本語ですが、日本のインタラクティブ・ブローカーズ証券はあくまで口座の仲介をしているだけです。

ホームページにも以下の注意書きがあります。

こちらの口座は、米国Interactive Brokers LLC とのご契約を日本法人であるインタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社が口座開設の媒介を行っている海外口座です。お客様の資産はIBLLC社での管理となります。その為、税法、取引ルール、リスク開示情報等は全て米国におけるルールに準じます。

遺産相続・資産継承の手続きに懸念がある人は、IBLLCは選ばないほうが良いでしょう。

また、インタラクティブ・ブローカーズ証券に預けている資産がUSD 100,000に満たない場合は、毎月最大USD 10の口座維持手数料がかかります。

ただし、この口座維持手数料がかかるのは、毎月の手数料がUSD 10に満たない場合のみに、USD 10と毎月の手数料の差額が課されるだけなので、毎月何らかの形で取引をする予定がある人はあまり気にする必要はありません。

私が10年前にインタラクティブ・ブローカーズ証券ではなくFirstrade証券を選んだ決め手はこの口座維持手数料なのですが、仮にUSD 10毎月かかったとしても実際のところは大した金額ではないので、投資予定資産がある程度大きい人であれば気にすることはないと思いますよ。

まとめ

日本からシンガポールリートに投資するための二つの方法として、アイザワ証券とインタラクティブ・ブローカーズ証券の米国口座(IBLLC)をみてきました。

それぞれメリットデメリットがあります。

海外口座の遺産相続・資産継承手続きに懸念があるなら、取引手数料が高くても長期保有目的でアイザワ証券を選んだほうが良いです。

逆に遺産相続・資産継承手続きに懸念がないなら、取扱銘柄が豊富で取引手数料が安いインタラクティブ・ブローカーズ証券の米国口座一択です。

手数料が安いからといってインタラクティブ・ブローカーズ証券が万人にいいわけではなく、アイザワ証券で取引したほうが望ましい人もいます。

あなた自身のリスク状況を整理して、自分自身の状況にあったほうを選んでぜひシンガポールリート投資を始めてみましょう。

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