会社が早期退職制度を提示してきた時に、あなた自身が応募すべきかどうかについてどう考えるべきだと思いますか?

会社が経営を立て直すときに割増退職金を支払う代わりに退職してもらう早期退職制度があります。

割増退職金として、1,000万円を超えるような大金を積み増されることもありますね(参考:早期退職に伴う「割増退職金」相場一覧(2012年度~2019年度現在)

早期退職制度に応募すべきかどうか迷うなあ

と苦悩すると思います。

今回はそんなあなたが早期退職制度に応募すべきかどうかについての基準を紹介します。

あなたの意思決定の参考にしてみてください。

本記事の対象と読んで得られること
    • 対象:会社から早期退職制度の提示がきたときのための判断基準が知りたい人。
    • 得られること:早期退職制度に応募すべきかどうかの判断基準と必要な準備がわかります。

早期退職制度に応募すべきかどうかの判断基準

当ブログが考える早期退職制度に応募すべきかどうかの判断基準は以下です。

    • 専門性:特化型ブログを作るとして200記事で10万PVを超えるサイトを少なくとも3つ作れる知識と経験があるかどうか
    • 稼ぐ力:月収15万円を超える副業を少なくとも2つ以上持っているかどうか
    • 市場価値の把握:あなた自身の労働市場での市場価値を把握しているか

要は、専門分野を3つ持ち、安定的に稼ぐ力があり、きちんと労働市場での市場価値を把握していれば、早期退職制度に応募しても問題ないと思います。

逆にこれらがない状況で、早期退職制度に応募するのは無謀かなと思いますね。

サラリーマンをしていると世の中すごく安定しているものだと勘違いしがちですが、生きていくのは大変なのです。

登山の例でたとえると、登山をしに行くときにはきちんと登山ルートを作り十分な装備と食料を持っていきますよね。

それでも天候が変わったり、体力が持たなかったりしてうまくいかないこともありますが、少なくともきちんと準備をしていればなんとか山を登り下山できます。

熟練した登山家であってもきちんとした準備をして登山にいきます。

サラリーマンも早期退職制度という険しい登山に挑むときには、十分すぎるほどの準備をしてもまだ足りないくらいです

では、これからそれぞれの基準について説明していきます。

専門性:特化型ブログを作るとして200記事で月10万PVを超えるサイトを3つ作れる知識と経験があるか

早期退職してそのまま完全リタイアできればいいですが、人生100年時代にそんな簡単にリタイアできる人も多くないですよね。

早期退職制度の対象は40代〜50代のおじさんです。

まだまだ家族を支えないといけない世代です。

家族を支えるために自分で仕事を始めるか、あるいは転職するしかありませんが、どちらにしても専門性が必要です。

あなたの会社が今早期退職を募集していますが、当然他の大企業も同じような状態です。

同じく40代〜50代のおじさんを対象に早期退職を募集しています。

つまり、転職市場には40代〜50代のあなたと同じような求職者がいっぱいいるってことですよね。

あなたが良い職を見つけるためには、他の応募者との競争の中で抜きん出る必要がありますが、そのときに必要なのが専門性です。

私はブログを作り始めて21ヶ月経ちますが、「200記事で月10万PVの特化型ブログを3つ作れるかどうか」はあなたに専門性があるかを測れるいいバロメーターではないかと感じます。

特化型ブログでPVを集めるためには、世の中の人にとって価値のある情報を提供できないといけません。

200記事で月10万PVの特化型ブログって簡単そうに見えて結構難易度は高いですが、人のためになる専門知識がありそれをきちんとしたセールスライティングで表現できれば誰でも簡単に実現可能です。

そして、それを3つ作れるということは、あなたは市場価値がある複数の専門分野について多くの人に届ける能力があることを意味しています。

これは明らかに強みです。

社会人になってから20年〜30年も仕事をしていれば当然突出した専門性があってしかるべきで、あなたも自分は専門性を持っていると思っていると思いますが、本当にそうでしょうか?

会社から指示されたとおりに違った部署を転々とローテーションしてきた場合はもしかしたら専門性が無いかもしれませんよ。

専門性があるかどうかはあなた自身しかわかりませんが、この「200記事で月10万PVの特化型ブログを3つ作れるかどうか」の基準をあなた自身に当てはめて、自分が大丈夫かどうかを見つめてみましょう。

専門分野は直接仕事に関係しなくても趣味に関連する分野でも大丈夫ですよ。

どんな分野でも月10万PVを安定的に稼げるサイトが作れるのであれば、あなたは人の役に立つ何かを持っています。

稼ぐ力:月収15万円を超える副業を少なくとも2つ以上持っているかどうか

長くサラリーマンをしていると、会社から給料をもらうことに慣れきっていると思います。

ただ、考えてみてください。

40代〜50代のおじさんが早期退職制度に応募した後に転職しようとしても、いい仕事が見つけられる保証は全くありません。

先に書いたように、あなたは同じようなおじさんとの間の熾烈な競争状態にありますから。

仮に良い転職先が見つからなかったとしても最悪生活費は賄える状態にしておいてから、早期退職制度に応募しましょう。

中年の転職なんてうまくいくほうが少ないのです。

最低限の生活費を賄える状況を作るために、サラリーマンをやりつつ業務とは全く無関係の分野で月収15万円以上を安定的に稼げる副業を2つ以上持っておきましょう。

会社が副業を禁止しているかどうかなんて関係ありません。

あなたが職を失ったときに会社が生活の保証をしてくれるのでしょうか。

誰も保証なんてしてくれません。

最終的にあなたの生活を守るのはあなたでしかないのです。

あなたの勤務先と競合関係にあったり、関連性がある分野で副業をするのは避けたほうが良いですが、全く無関係の分野で副業をするのであれば会社から止められる筋はありません。

なお、副業を1つやっている人は多いと思いますが、1つだけだと十分ではありません。

例えば、株で安定的に稼いでいたとしても、マーケットの状態が急変して稼げなくなるかもしれません。

賃貸住宅経営で安定的に稼いでいたとしても、隣に突然同じようなアパートが建ってしまうかもしれません。

ブログで稼いでいたとしても、グーグルのコアアルゴリズムアップデートでいきなりサイトが飛ぶかもしれません。

あなたがいま稼いでいる副業収入がいきなり明日飛ぶリスクは現実的にあるので、少なくとも2つの違った副業で月15万円程度は稼げるようになっておく必要があります。

副業で月15万円を安定的に稼げるようになるためには数年の時間がかかりますので、あなたが会社でバリバリ仕事をやっている今から準備しておきましょう。

市場価値の把握:あなた自身の労働市場での市場価値を把握しているか

ビジネスSNSでLinkedinというものがありますが、あなたは登録していますか?

これ登録していると結構エージェントや会社の人事から問い合わせが来ます。

問い合わせをしてくる人は玉石混交ですが、今すぐ転職する気がないとしてもLinkedinにはぜひ登録しておきましょう。

Linkedinに自分のプロフィールと履歴を登録して、他の会社の人事とやり取りすることであなたの市場価値を把握することができます。

早期退職制度に応募したらほとんどの人は転職活動をすると思いますが、自分自身の労働市場での市場価値を把握しないで転職活動に挑もうとするのは無謀ですよね。

正確な数字でなくてもいいので、あなたの経験と知識が活かせる会社があなたの住んでいる地域に何社くらいあり、おおよそ年収としてはどのくらいなのか、これくらいは把握しておきましょう。

自分で調べるのもいいですが、Linkedin経由でエージェントや人事とやり取りすることでおおよそ分かると思います。

船で大海原に出る前に、あなたという船が大海原を航行可能なのかどうかをちゃんとチェックしてから転職という航海に出ましょう。

まとめ

早期退職制度に応募すべきかどうかの判断基準は何か?について説明しました。

割増退職金を目の前に積み増されたときにどう判断するか多くの人が悩むと思いますので、その判断基準を紹介しました。

まとめると、早期退職制度に応募しても大丈夫だと思われるのは、

    • 専門性とそれを伝える能力がある
    • 副業でも稼ぐ力があり最低限の生活費は働かなくても賄えている
    • きちんと外部とのやり取りを通じてあなた自身の市場価値を把握している

この3つの条件を満たした場合です。

どれか一つが欠けていると、私なら不安で早期退職制度には応募する勇気はありません。

何事も準備と計画が必要です。

あなたの会社がまだ早期退職制度を提示していなくても、そういう事態に陥るときはくると冷徹に想定しきちんと備えておきましょう。

きちんと準備と計画をしていれば、早期退職制度の提示が来ても冷静かつ正しい判断ができます。

そして、その結果として実りある豊かな人生を歩み続けることがきっとできますよ。