f:id:derosa91:20190114220922j:plain

ファミリーマートが2019年7月に独自のスマホ決済「ファミペイ」を導入するというニュースが出てましたね。

これはダメな戦略だと思いました。

今回はなぜこのファミリーマートのファミペイ戦略がダメだと考えるのか理由を紹介します。

スポンサーリンク

「ファミペイ」とは何か?

ファミペイとはその名の通り、ファミリーマートで使える独自のペイメント(支払い)サービスです。「ファミマが独自のスマホ決済導入 19年7月から」記事によると以下のサービスとのこと

ファミペイは、スマートフォンで専用アプリをダウンロードした買い物客がスマホ画面上にバーコードを表示し、店員が読み取って支払う仕組み。店のレジで現金をチャージする。

レジで現金でチャージするとは書いていますが、ファミマTカードからのチャージも可能になると予想します。

ファミマの店舗数が約1万7000店舗あり全店舗で使用可能なので、利用可能店舗は比較的多いです。

ファミペイユーザーへの還元方法は、ポイントの付与ではなく「買い物金額に応じたキャッシュバック」と書いています。前月分のファミペイでの買い物金額に対して幾ら以上ならランクABCなどランク付けで還元率を決め、翌月キャッシュバックするような形でしょう。キャッシュバックとはいっても銀行口座にキャッシュバックするわけではないでしょうから、ファミペイの電子マネーとして還元するパターンでしょうね。

「ファミペイ」がダメな理由

利用可能店舗がファミリーマートだけのスマホ決済を誰が使うの?

LINE Payや楽天ペイ、そしてPayPayにしてもスマホ決済はチェーンの垣根を越えて広い店舗で使えることが非常に重要です。単純に利用可能店舗が限られていると使いづらいですよね。

ファミペイはその名の通りファミリーマートの店舗と、おそらく同じユニー・ファミリーマートホールディングス傘下のユニー(都心部だとピアゴの形態で出店)で使えるのでしょう。でも、利用可能店舗が少なすぎませんか?ファミリーマートとユニーだけでしか使えないんですよ!

競合は電子マネー・Suicaやスマホ決済・LINE Payでしょうが、最強の電子マネーであるSuicaは殆どのスーパー、コンビニなどで使えます。LINE Payにしたってローソン、ファミリーマート、ドラッグストアなど広く使えます。ファミリーマートでしか使えない電子マネー・スマホ決済なんて使う人多くはないでしょう。

ファミリーマート自体が強くはない中で独自のスマホ決済導入して誰が使うの?

ファミリーマート自体がコンビニとしてそこまで強い会社ではありません。大手の一角ではありますが、セブンイレブンとは雲泥の差です。

店舗数は、

ファミリーマート:16,660店舗

セブンイレブン:20,700店舗

とセブンイレブンのほうが4,000店舗も多いです。商品にも差があり、お弁当などにしてもセブンイレブンのほうがおいしいですし、セブンプレミアムの商品の中には良い商品もあります。セブンアンドアイグループとしてイトーヨーカドーとの連携も強みです。

個人的な好みの問題であることは理解したうえでいうと、私はセブンイレブンとファミリーマートが並んでいればセブンイレブンのほうにいきますね。

セブンイレブンにロイヤリティを持つ顧客は多いと思いますが、あえてファミリーマートを選ぶ顧客がどれだけいるでしょうか。

コンビニとして圧倒的No.1のセブンイレブンが、セブンアンドアイグループとしてイトーヨーカドーも含めて独自の電子マネー・スマホ決済を導入するならわかるんですよ。実際nanacoは一定の成功を収めています。

コンビニ業界でもスーパー業界でもどちらでもNo.1でないユニー・ファミリーマートホールディングスが独自の電子マネー・スマホ決済を導入したとしても、使う人は限定されてしまうでしょう。

スマホ決済への参入が遅すぎる

スマホ決済の業界は既にLINE Pay、楽天ペイ、PayPayが顧客獲得にしのぎを削っている状況です。消費者はおそらく何種類ものスマホ決済を使い分けるような面倒くさいことはしません。

私はスマホにLINE Pay、楽天ペイ、PayPayの3つのスマホ決済アプリが入っていますが、ポイントに互換性がないのでこれ以上増やしたくはないです。既に大規模なキャンペーン合戦をやって顧客獲得活動をやっており、2019年7月にファミペイが新規参入するころには既にスマホ決済を使うような層での顧客シェア獲得争いは決着がついているでしょう。

ファミペイはスマホ決済への参入時期が遅すぎてシェアは取れないと思います。

ファミペイからのビジネスの広がりが感じられない

ニュースを見る限りは、ファミリーマートがファミペイを導入しようとする理由は顧客情報の獲得にあるようです。他のスマホ決済で支払われた場合、ファミマが欲しい顧客情報が獲得できないから独自のスマホ決済を導入するんだ、そんな風に理解できます。

楽天ペイ、LINE Payの動向でわかるように、このスマホ決済含む支払い手段の覇権を握るということは顧客との一対一の関係を作った上で、企業グループ独自の経済圏で囲い込み、企業グループの収益を最大化するための一つの要素でしかありません。

楽天の場合は楽天経済圏にユーザーを囲い込み、楽天市場、楽天銀行、楽天証券等楽天グループのサービスを継続的に使ってもらうのが目的でしょう。LINE Payの場合は、LINE Payによってユーザーのみならず小売りとの関係も築いたうえで、小売り店舗向けの広告ビジネスを拡大したいだとか、LINEの様々なサービスを使ってもっと使ってもらうとかいろいろな狙いが読み取れます。

ファミマはファミペイで何をしたいのかわかりません。顧客情報を獲得するのは企業として重要なのですが、このスマホ決済ビジネスをそこ点だけで見ているような気がしてなりません。ビジネスの広がりという点で視点が狭すぎます。

ファミリーマートがやるべきこと

ファミリーマートがやるべきことは独自のスマホ決済を導入することではなく、既存のスマホ決済とタッグを組み共同運営することです。既存のスマホ決済とタッグを組むことで

  • 既に構築されたスマホ決済インフラを使える
  • 既に拡大されつつある利用可能店舗網に乗っかれる
  • ユニー・ファミリーマートホールディングスだけでは実現できないビジネスの拡大に参画できる

PayPayの今後の展開を予想してみた」で私はファミリーマートはPayPayとタッグを組むと予想しましたが、今でもそれが一番妥当な選択肢だと考えています。

まとめ

今回はファミリーマートが2019年7月に全店で導入するとされているファミペイがビジネス戦略としてダメな理由を紹介しました。まとめると

  • 使える店舗が限定され過ぎていて、使いづらい
  • ファミリーマート自体が強くないので、スマホ決済を導入したところでユーザーにとって魅力がない
  • 参入時期が遅すぎて先行組の楽天ペイ、LINE Pay、PayPayには勝てない
  • ファミペイによってユニー・ファミリーマートホールディングスのビジネスが広がらない

というのがダメな理由です。

これはニュースだけを見て感じたことで、ユニー・ファミリーマートホールディングスからの詳細な説明資料を読んだわけではありません。あくまで私の推測によるものですが、直感的にもファミペイは成功しないなと感じてしまいました。もっと良い戦略があるのではないでしょうか。

スマホ決済業界は次々と新規参入があり非常に面白い状態です。どこが覇権を握るのか、あるいは誰も成功しないのか、まだわかりませんが注視していきましょう。

なお、セブンイレブンもセブン・ペイを導入する計画とのことでセブン・ペイについても検討していますので、ご参考までに。

セブン・ペイの今後を推測してみた

SBI証券
スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう