私はシンガポールリートをメインに投資していますが、資産の一部を米国株に長期投資しています。
投資期間20年の予定ですが、銘柄によっては保有期間が3-5年経ったものもあり、まだ初期段階とはいえある程度投資の成果が出てきました。
成果も見えたと同時に改善すべき点も色々わかりましたので、今回は私が実際に米国株に長期投資して感じたよかったことと注意点をまとめてみます。
- 対象:米国株の投資戦略を考えている投資家。特に中長期の投資で資産を大きく伸ばしたい人
- 得られること:米国株を長期保有した場合のメリットと注意すべき点がわかります。
目次
米国株長期投資の経緯と保有銘柄
米国株長期投資に行きついた経緯
私は米国の海外口座Firstrade証券で米国株に投資しています。
日本の証券会社を使っていると、居住地を海外に移し非居住者になったときに証券口座を閉じないといけない、というルールがあるところもあり、住むところの自由度を保つために米国株の長期投資用途ではFirstrade証券を使っています。
一時的に居住地を海外に移すのであれば継続的に預かってもらえるようですが、海外に居住するときにそれが一時的かどうかなんて事前にわかりませんよね。
(参考:SBI証券「海外転勤等の理由により出国(非居住)される方への対応について」)
長い人生の中で、米国株を長期保有していれば海外に住みたくなるときもあるでしょう。
海外に居住地を変更する前に日本の証券会社で持っている株を全部売却して出ていくことも可能なのですが、それだと利益を確定し税金を払う必要があり、それもやりたくありません。
税金分だけ運用のパフォーマンスが落ちますからね。
このため海外に居住地を移したときの投資の自由度を保つために海外口座を使っています。
ただ、海外口座を使っているので、日本のように株式売却益に税金がかかる国に住んでいると、自分で確定申告をする必要がありますよね。
頻繁に売買をすると確定申告の際の税金の計算がめんどうになるので、できるだけ売却をしない方針で運用した結果、米国成長株を20年間保有するという長期投資戦略になりました。
現在の保有銘柄とリターン
現在の保有銘柄の投資時期とリターンは以下の通りです。
銘柄 | 投資時期 | 損得 | リターン |
---|---|---|---|
Baidu | 2012 | -3,418.15 | -42.80% |
Wix | 2014 | 13,676.35 | 172.05% |
Gilead Sciences | 2015 | -3,409.21 | -43.19% |
Ambarella | 2015 | -2,319.53 | -27.39% |
CyberArk | 2015 | 15,059.05 | 215.69% |
Splunk | 2016 | 11,281.85 | 141.06% |
Paycom | 2017 | 23,779.35 | 298.26% |
Ctrip | 2017 | -906.97 | -15.94% |
大損している銘柄もありますが、ただ保有しているだけで全体としては大きな利益を上げています。
銘柄種別としては
- 半導体:Ambarella
- 製薬:Gilead Sciences
- 中国株:Baidu, Ctrip
- 米国クラウド:Paycom、Splunk、Wix、CyberArk
となります。
米国クラウド銘柄は全部買値から二倍以上になり、その他は全部含み損。
極端に明暗が分かれました。
米国株長期投資してよかったこと
米国株に長期投資してよかったのは、
- 全く何もしなくていい。
単に株を買って保有しているので、その間私がすべきアクションは配当の申告を除きゼロです。
Gilead Sciencesだけ配当を出してしまいますので、シンガポールリートの確定申告と合わせて毎年申告しています。
一銘柄だけなので追加の作業量はほぼゼロです。 - 儲かっている
株を保有している中で含み損になったときもあったのですが、保有を続けた結果8銘柄中4銘柄が二倍以上、うち1銘柄は3倍以上になりました。
含み損になっている4銘柄と合計するとぶっちゃけ儲かっています。
ということです。
銘柄選定さえ間違えなければ、ただ株式を保有しているだけで、何もせずとも毎年企業の売上・利益が伸びるとともに、株価も上がっていきます。
自分の利益も増えていきますが、その間私は何もやる必要がありません。
完全に自動で資産が増えていきますよ。
米国株長期投資の注意点
長期投資が儲かるわけではない
まず、最初に理解をしないといけないのは、当たり前の話ですが
長期投資 = 儲かる
ではないことです。
長期投資と儲かるかどうかは全く関係がありません。
ウォーレンバフェットがコカ・コーラやアメリカンエキスプレスの永久保有戦略で大きく利益をあげていますが、あれも長期的にビジネスが拡大しずっと株価が上がり続ける株に投資したから利益を上げているので、長期投資だから利益が上がっているわけではありません。
長期的に事業が成長する銘柄を長期保有すれば高い確率で投資では儲けられますが、事業が伸びなければ全く利益も出ないどころか長期保有して損する場合もありえます。
銘柄選定がすべてであり、時々入れ替えも必要
私の投資結果を見てもらえばわかるように、儲かる株もあれば全く儲からない銘柄もあります。
投資を実行するときは、私もすごく株価は騰がるだろうと期待して買っているわけですが、計画通りに株価が騰がることは殆どありません。
米国株を長期投資するときは、
- 利益が上がっている会社は継続保有
- 儲かっていない会社は入れ替え
がどうしても必要になってきます。
私の場合だと、Ctrip, Ambarella, Gileadあたりは損切りして別に銘柄に入れ替えたほうがいいですね。
長期投資をするんだ!
と決めたからといって、すべての銘柄をずっと保有しないといけないわけではなく、全体の投資パフォーマンス向上のために時々銘柄の入れ替えは必要です。
ウォーレンバフェットだって投資は失敗します。
例えば、IBMに投資したけど、失敗を認め売却しましたよね。
凡人なんですから、我々も投資の失敗はします。
積極的に入れ替えをするとなるとめんどくさいので、二年に一度くらいは銘柄の入れ替えをしたほうがいいと思います。
私もCtrip, Ambarella, Gileadは負けを認めて、2019年に以下の記事で紹介した米国株に資金を移す予定です。
米国株長期投資には無配当の株を選ぶべき
世の中には高配当の米国株に長期投資している人もいるかと思いますが、私の場合は
米国株長期投資には無配当の株を選ぶべき
と考えています。
長期投資をするの出れば、配当が出たとしても再投資します。
特に私は米国の海外口座で運用をしているので、配当も米国の海外口座に振り込まれます。
米国の海外口座に振り込まれた少額の配当金を日本に送金するにも送金手数料がかかるのでそんなことはしません。
米国の海外口座で配当を受け取っても何のメリットもないです。
また、配当を受け取った時点で日本だと20%の税金を払わないといけないので、配当を再投資する戦略だと20%の税金分だけリターンが下がります。
さらに、私の場合だけかもしれませんが、海外口座で受け取った配当金を確定申告するのがめんどくさいのです。
配当を受け取るのは
- 税金分運用のパフォーマンスが落ちる
- 確定申告が面倒くさい
の二点で百害あって一利なしです。
どうせ長期投資すると決めているわけですから、無配当の成長株を選びましょう。
私が信じて投資した成長企業ですから、配当をするよりもその分会社に留保し事業に精投資してもらったほうが、中長期的に株価上昇が期待できメリットが大きいという考えです。
まとめ
私が実践している米国株長期投資の良かったことと注意点をまとめてみました。
実際問題、私は米国の海外口座では一年に一度も売買をしない年度のほうが多いです。
- 銘柄選定が超重要
- 銘柄選定に失敗することもあるので、多少入れ替えは必要
- 無配当の成長株を選んだほうがいい
なお、現在の私の投資結果を見る限りでは、米国のクラウドビジネスをやっている株は売上・利益ともに非常に安定しかつ成長している印象があります。
業績が伸びるとともに株価も堅調に上がっているので、クラウドビジネスで成功している銘柄は比較的長期保有に向いていそうです。
米国株長期投資は(成功すれば)殆ど労働することなく巨額のリターンを実現できるとても良い方法です。
十分に銘柄の調査をした上で実行すべきですが、あなたも20年後に巨額の資産を築くために米国・成長株の長期投資をしてみませんか。
日本で米国の成長株に長期投資をするなら、国内最大手のSBI証券がおすすめです。
売買手数料はSBI証券、楽天証券、マネックス証券間では差はないので、ネット証券国内最大手で米国株以外の商品も強いSBI証券を選んでおけば間違いはありませんよ。