高利回りにひかれてハイイールドボンドETFに投資している人は多いと思います。

日本で有名なハイイールドボンドETFだと、iSharesが出している米国上場のHYG・ハイイールド社債ETFが有名ですよね。

iSharesの商品ページで分配金利回りをみると、5.42%と非常に高い利回りで良いです。

時価総額もUSD 16Bですから、1兆8千億円程度ある超巨大ETFですから、安定運用もできるでしょうし、流動性も高いです。

楽天証券で、海外ETF -> 債券で検索すると、このHYG iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETFが上位に表示されるので、多くの日本投資家がハイイールドボンドETFとしてはHYGを買うのではないでしょうか?

でも、個人投資家にとって果たしてそれが最適解でしょうか?

私はシンガポール上場のハイイールドボンドETFに投資しています。

流動性の面で欠点はありつつも個人投資家が配当利回りを追求したい場合HYG・ハイイールド社債ETFより相対的に優れていると感じているので、その理由を紹介します。

本記事の対象と読んで得られること
    • 対象:高利回りのハイイールド社債ETFへの投資を検討している投資家
    • 得られること:HYG投資の欠点、シンガポール上場ETFの欠点とHYGより優れている点がわかる
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シンガポール上場ハイイールドボンドETFの紹介

iShares Barclays USD Asia High Yield Bond Index ETFの概要

私がシンガポール口座で投資しているのは、iShares Barclays USD Asia High Yield Bond Index ETF (以下O9P)です。

公式サイトには以下のようにまとめられています。

The iShares Barclays USD Asia High Yield Bond Index ETF seeks to track the investment results of an index composed of USD-denominated high yield bonds issued by Asian governments and Asian-domiciled corporations.

日本語に訳すると、アジアの政府や企業が発行する米ドル建てのハイイールドボンドのインデックスに連動することを目指すと書かれています。

ここから、O9Pの特徴は

  • アジアのハイイールドボンドに投資する
  • 通貨は米ドル建て

ということがわかります。

iShares Barclays USD Asia High Yield Bond Index ETFの利回り・費用等

iShares Barclays USD Asia High Yield Bond Index ETFの利回りと費用は以下の通り(2019年3月1日時点)。

  • 利回り:5.5%(過去1年間の分配金 USD 0.57 ÷ 株価 10.28 = 5.5%)
  • 費用:0.50%
  • 純資産総額:USD 69M(約76憶円)

HYGに比べて時価総額が致命的に低いという欠点はありますが、利回りや費用はHYGと同等です

シンガポール上場ですが、取引通貨は米ドルですのでその点もHYGと同じです。

私は現在6万米ドル分を保有していて、だいたい年間で安定して3,500米ドルの分配金を受け取っています。

一点だけ注意すべきなのは、シンガポール上場の時価総額が小さいハイイールドボンドETFのため、一日の取引量が少なく流動性には欠けます。

頻繁に売り買いするには全く不向きですが、私の場合は永久保有する予定なので取引高があろうがなかろうが全く気にしていません。

HYG・ハイイールド社債ETFへの投資の致命的な問題点

O9PとHYGは時価総額に著しい差があり、HYGのほうが圧倒的に流動性が高く、O9Pは売りたいときに機動的に売れないというリスクがあります。

その他の利回りや費用はほぼ一緒です。

HYGのほうが流動性が圧倒的によく、利回りと費用がO9Pとほぼ一緒ならHYGのほうが優れているんじゃないの?

と普通は思いますが、配当金狙いの日本投資家にとっては実は違います。

HYGは10%の米国側での税金が掛けられ、二重課税が発生する

楽天証券のホームページの、商品別税制詳細 -> 米国株式(米国市場上場ETF・ETN)のページに以下の記載があるのに気付いているでしょうか?

租税条約により、米国株式で得た配当所得は、米国にて10%が源泉徴収され、その後日本国内で課税されます。特定口座では、現地で差し引かれた税額は損益通算の対象とはなりません。
その後、日本国内で入金された金額を基準として、国内での税金が差し引かれます。この国内での課税分は、特定口座の損益通算の対象となります。(NISA口座内で受け取った配当所得は損益通算できません。)

ETFも含め、米国上場の株式からの配当にはまず米国側で10%源泉徴収され、その後日本で約20%の課税がされる、二重課税が発生します。

HYGではないバンガードのETFですが、「40代からはじめた資産運用ブログ」さんの「バンガードETFの配当でアメリカで引かれた10%の税金を確定申告の外国税額控除で取り戻す手段」という記事でも、米国上場ETFに投資して10%源泉徴収されたことが書いてあります。

外国税額控除をすれば取り戻せる可能性があるようですが、めんどうくさいです。

わざわざ外国税額控除で税金を取り戻す手続きをするくらいなら、最初から二重課税が発生しない商品に投資したほうが楽です。

シンガポールでの投資では、(個人投資家には)現地側で配当課税はありませんし、もちろん源泉徴収もありません。

まとめ:シンガポール上場ハイイールドボンドETFは二重課税が無い分HYGよりも優れている

シンガポール上場のハイイールドボンドETF iShares Barclays USD Asia High Yield Bond Index ETFは、HYG・ハイイールド社債ETFに比べて、二重課税が発生しない分優れています

HYGに投資して、毎年外国税額控除をやればいいじゃないか

という人もいると思いますが、10%の源泉徴収金額自体は大して大きくはない金額ですので、外国税額控除のやり方を調べて確定申告する手間に見合わないと思いますよ。

ハイイールドボンドETFに投資する場合、殆どの人は買ってホールドし配当金をもらい続ける投資スタイルでしょうから、O9Pの流動性の低さは実はそれほど致命的な問題ではないと私は考えています。

二重課税されるようなETFに投資するのではなく、税制面でシンプルなハイイールドボンドETFに投資したほうが効率的です。

ハイイールドボンドETFは、いろいろリスクはありつつも、配当面で魅力的な商品ですので、二重課税の問題をよく考えて投資してみましょう。

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