あなたは新生銀行を使っていますか?
私は日本長期信用銀行から新生銀行に商号変更された直後の2000年くらいから新生銀行をずっと使ってきました。
長らく私のメインバンクとして活用していたのですが、最近では新生銀行のサービスがどんどん悪化しメインバンクとしてはおすすめできなくなってしまいました。
長らく新生銀行を愛用してきたユーザーとしてはとても残念ですね。
今回は新生銀行の長年のユーザーの視点から、私の新しいメインバンクである住信SBIネット銀行と比較し、何故新生銀行がおすすめできなくなったのかについて理由を紹介します。
- 対象:これから新生銀行をヘビーに使おうと検討している人
- 得られること:既存ユーザーの観点からみた新生銀行のデメリットが分かります。
円普通預金の月額平均残高が100万円以上でないとATMの利用手数料が無料にならない
新生銀行は今までATMの利用手数料が完全無料なのが大きなメリットだったのですが、今では円普通預金の月額平均残高が100万円以上等で新生ゴールドのステータスにならないと無料になりません。
通常の新生スタンダードだと一回のATM利用に108円の手数料がかかってしまいます。
私の場合新生銀行の円普通預金の月額平均残高が100万円以上にすることは難しいので、ATM利用手数料を無料にすることはできません。
一方住信SBIネット銀行の場合一番下のランク1でもATMを月2回無料で利用できますので、預金残高が小さいユーザーも安心して利用できます。
円普通預金の月額平均残高が100万円以上でないと他の金融機関への振込手数料が無料にならない
新生銀行では新生ゴールドのステータスにならないと他の金融機関への振込手数料が無料になりません。
ATM手数料の項で書いたように新生ゴールドにするには円普通預金の月額平均を100万円以上にする必要があるので、非常に厳しいです。
住信SBIネット銀行の場合一番下のランク1でも他の金融機関へは月1回は振込手数料無料で振り込めます。
預けている資金が少なくても最低月1回は振込手数料無料で振り込める住信SBIネット銀行に対して、新生銀行は100万円預けていないと振込手数料無料になりません。
新生銀行ではステータスを上げるための条件が厳しい
新生銀行でも新生ゴールドのステータスを維持できれば
- ATM利用手数料無料
- 月10回他の金融機関への振込手数料無料
とメリットは有るのですが、新生ゴールドになるための条件が厳しいです。
新生ゴールドの条件で現実的にかつ合理的に対応できるのは
- 預け資産:円普通預金・パワー預金・2週間満期預金の月間平均残高の合計が100万円以上
- 当行所定の投資商品(外貨預金、投資信託等)の月間平均残高が30万円以上
- 投信積立をして新生銀行の銀行口座から引き落としがあること
- 新生アプラスゴールドカードの引き落としがあること
といったところですが、それぞれ条件突破には問題があります。
円普通預金等の月間平均残高の合計が100万円以上については、給与振込口座でもない限り100万円なんて維持できません。
投資商品や投信積立については技術的には実行可能ですが、新生銀行の投資信託のラインナップの中には超低コストの外国株式インデックスファンドがなく、投資したい銘柄がないので実行不可能です。
新生アプラスゴールドカードについては魅力を全く感じないので対応不可能です。
これに比べて住信SBIネット銀行でランク3(ATM利用手数料、他の金融機関への振込手数料共に月7回無料)になるための条件は
- 外貨預金(普通・定期)の月末残高あり
- SBIハイブリッド預金の月末残高あり
- 給与、賞与または年金の月内ご入金あり
です。
外貨預金は1ドルでもいいですし、SBIハイブリッド預金の月末残高も1円あればいいので、実質的に住信SBIネット銀行を給与振込口座に指定するだけで月7回ATM利用手数料無料かつ他の金融機関への振込手数料無料が実現できます。
新生銀行に比べると住信SBIネット銀行はランクを上げるためのハードルが著しく低いのが魅力です。
新生銀行には定額自動振込、定額自動入金サービスがない
私は住信SBIネット銀行の定額自動振込サービスのヘビーユーザーなのですが、新生銀行には定額自動振込サービスや定額自動入金サービスが存在しません。
仮にもし新生銀行を給与振込口座に指定した場合、家賃や他の金融機関への資金の移動を全部インターネットバンキングにログインして手動でやらないといけません。
定額自動振込サービスであれば、事前に振込先と金額を設定しておくと完全に自動で振り込みが実行されます。
インターネットバンキングにログインする必要すらありません。
住信SBIネット銀行で定額自動振込サービスを使っている私からすると、このサービスがないために新生銀行を給与振込口座に設定することはありえません。
いちいち手動で振り込むなんて、面倒臭すぎます。
新生銀行には目的別口座のサービスがない
住信SBIネット銀行にあって新生銀行にはないサービスはもう一つあります。
目的別口座です。
目的別口座とは、あなたの銀行口座の代表口座とは別に複数のサブ口座をもって、目的別に預金を管理できるサービスです。
例えば、
- マイホーム預金
- 子供の教育資金
- 海外旅行費
- いざという時用の資金
などの目的別口座を作って、それぞれに対して貯金ができます。
目的別口座があることで、将来に向けた資金の準備であったり、いざというときの資金であったりをきちんと準備することができます。
新生銀行には残念ながら目的別口座のサービスはなく、目的別に資金を分けて管理することができません。
目的別口座は使ってみると非常に便利なサービスなので、メインバンクとして利用するのであれば目的別口座がある銀行を使ったほうが絶対にいいです。
まとめ
新生銀行は昔はとても先進的なサービスを提供していた銀行ですが、最近は本当に革新性が無くなってしまいました。
住信SBIネット銀行のサービスが素晴らしすぎるのかもしれませんが、新生銀行のサービスが改悪し停滞する中大きな差がついてしまいました。
新生銀行をおすすめできなくなった理由をまとめると、以下のようになります。
- 預金が少ないとATM利用手数料が無料にならない。
- 預金が少ないと他の金融機関への振込手数料が無料にならない。
- 住信SBIネット銀行は実質的に給与振込口座に指定するだけで簡単にランク3(ATM利用手数料、他の金融機関への振込手数料共に月7回無料)になるのに対し、新生銀行は新生ゴールドのステータスになるための条件が厳しすぎる。
- 新生銀行には定額自動振込、定額自動入金サービスがない。
- 新生銀行には目的別口座サービスがない。
私はセブン銀行のATM利用手数料を絶対に一円たりとも払わないことを心に決めているので、もうこの段階で新生銀行をメイン口座にするのは不可能になりましたが、他のサービスでも住信SBIネット銀行に大きく見劣りするのが分かります。
サービスで追いつかないのであれば、新生銀行は資産運用のための銀行として、
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
といった超低コストの外国株式インデックスファンドを取り扱えば良いと思うのですが、残念ながら新生銀行ではそういった中長期の投資に向いたインデックスファンドも取り扱っていません。
こういった理由で、新生銀行のヘビーユーザーであった私としてももはや新生銀行をおすすめできなくなりました。
今から新しく銀行口座を開設するなら、新生銀行ではなく上記で挙げた問題を全部解決している住信SBIネット銀行に口座を開設しましょう。