あなたは老後に貯めた資金をどう運用するつもりでしょうか?
老後資金の作り方は考えるけど、運用方法を考えていない人が多いのではないでしょうか。
老後ということはもうサラリーマンの収入はないかあるいは微々たるものでしょう。
多くの人は公的年金だけではハッピーなリタイアは送れないと思います。
という人も多いと思いますので、今回は老後資金のおすすめな安全運用方法について紹介します。
- 対象:サラリーマンを引退した後の資金運用方法について悩んでいる人
- 得られること:老後資金の安全運用方法のアイデア
目次
老後資金の運用に求められる条件
本記事では、老後というのをサラリーマンを引退し定期的な給与所得がない状態とします。
この定期的な給与所得がない状況での運用に求められる条件はなんでしょうか?
それは、以下の4つだと考えます。
- リスクは極力取らず安全運用を心がける。
- 配当金は重視する。
- 値上がり益は追わない
- できるだけ少ない数の日本の金融機関を使う
老後資金の運用ではリスクは極力取らず安全運用を心がける。
サラリーマンとしてバリバリ働いているときであれば、仮に投資で失敗したとしても給与所得で取り返すことができます。
このためサラリーマンはリスクを取って高いリターンを目指せます。
老後は給与所得がないので、投資で失敗すると取り返すことができません。
このため極力リスクは取らず、安全運用を心がけるのが大前提となります。
リスク回避以外の目的で信用取引やオプションを使うべきではないですし、外貨に安価で投資するという意味以外でFX取引をすべきでもないでしょう。
高いリターンを追わないのでドゥアルカレンシー債のようなものも使うべきではないです。
単純に自分がその商品の仕組みを理解できない場合はパスしていいでしょう。
老後資金の運用では配当金は重視する
私は本来資産運用の観点では配当は極力無しで、企業が利益を内部に留保し成長投資してくれたほうが良いと思っています。
配当を受け取ると20%の税金がかかってしまうので、税金分だけ運用パフォーマンスが落ちてしまいます。
しかし、老後資金の運用の場合は別です。
老後資金の運用の目的は生活費の補填です。
公的年金で足りないものを補うために運用するので、定期的な配当収入があることは望ましいのです。
もちろん、配当ではなく値上がった株を売却し資金を取り崩しながら生活費の補填をするというやり方もあるのですが、そんなにうまく株価は値上がりしません。
株価が値上がりしないときでも、生活費の補填は必要なので配当収入が必要ということです。
老後資金の運用では値上がり益は追わない
老後資金の運用ではリスクを取って値上がり益を追うことはしません。
通常高い値上がり益が期待できるものは、リスクも大きいです。
イメージでは、2倍になる可能性があるなら、二分の一以下になる可能性も同様にあるということです。
老後では投資が失敗したときに挽回することが困難なのですから。リスクを取って値上がり益を追うことはできないのです。
この結果、以下のような銘柄には基本的に投資はしないことをおすすめします。
- バイオの個別株
- 医薬品株
- 時価総額が小さい小型株
老後資金の運用ではできるだけ少ない数の日本の金融機関を使うべき
老後資金の運用では、多少パフォーマンスが落ちても日本の金融機関を使うべきでしょう。
これはいつ突然病気や怪我で倒れてしまうかもしれないので、残された家族が簡単に遺産相続の手続きをできて資金を引き継げるようにしておく必要があるためです。
海外金融機関に資金を置いておくと、遺産相続の手続きが非常に困難です。
また、日本の金融機関を使うときには、できるだけ口座は絞りましょう。
銀行1つ、証券会社1つに集約して運用するのが理想です。
多数の口座に分散して運用していると、一つ一つの口座に対して遺産相続の手続きをすることになり非常に面倒くさいです。
老後資金の運用では、できるだけ少ない口座数で運用しましょう。
例えば、老後資金の運用としては住信SBIネット銀行とSBI証券の組み合わせに絞ってしまうのが良いと思います。
老後資金の安全な運用方法
老後資金の運用では、
- 安全性
- 配当
を重視するのが基本的な考え方でした。
ここから私が考えるおすすめな運用方法は、
- リートETF
- 債券ETF
の組み合わせです。
値上がり益を追う必要がないので、株式投資はしなくてもいいでしょう。
銘柄の組み合わせの例としては、
ABF 汎アジア債券インデックス・ファンド
上場インデックスファンドアジアリート
上場インデックスファンド豪州リート
の4銘柄を組み合わせて運用するのはどうでしょうか?
全部ETFですので個別銘柄のリスクは低いですし、Jリートも含めて安定的に配当が入ってくる銘柄です。
JリートETF以外は海外資産ですので、JリートETFとその他を1:1くらいの比率で組み合わせれば、為替が円役に動こうが・円高に動こうがニュートラルなポートフォリオができますよ。
分配金利回りとしては税引前で3.5%くらいにはなりますので、税引き後で2.8%くらいにはなります。
仮に老後資金5,000万円を運用すると、年間140万円の分配金が受け取れるので、公的年金の補填目的としては十分でしょう。
まとめ
今回は老後資金の安全運用の仕方について考えてみました。
まず、金融機関としては銀行一つ、証券会社一つに集約することがおすすめです。
例えば、住信SBIネット銀行とSBI証券の組み合わせや、GMOあおぞらネット銀行とGMOクリック証券の組み合わせ、あるいは楽天銀行と楽天証券、イオン銀行とマネックス証券の組み合わせです。
なんでもいいのですが、銀行+大手ネット証券の組み合わせを選びましょう。
そして、銘柄としては安全性と配当を重視し、リートETF+債券ETFの組み合わせを提案しました。
上記はサラリーマン現役のときの口座管理の仕方・運用方法と異なりますので、老後資金への移行プランも合わせて考えておくことをおすすめします。
実際に老後になってから運用方法を考えても遅いので、できるだけ早めに運用方法を固めておいたほうが、実際に高齢になってから焦らずにすみます。
老後の資金運用を仕方を考えて、どうやってそこに持っていくかを考えた上で、若いうちから資産形成をしていきませんか。