関西電力の役員ら20人が原子力発電所がある福井県高浜町の元助役から高額の金品を受領していた問題で関西電力の株価が大きく下落しています。

電力会社といえば事業が安定し、安定した中長期の運用をする場合に魅力的な投資先です。

今回関西電力の株価が大きく下落し、配当利回りが4%近くにまで上がっています。

果たしていま関西電力株は買いなのでしょうか?

今回はこの論点につき、私の考えを紹介します。

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関西電力役員の金品受領問題の概要

日本経済新聞2019年10月2日の社会面の報道を元に簡単に概要をまとめます。

この問題は、福井県高浜町の元助役が、同町にある原発関連家工事を請け負う建設会社から手数料3億円を受け取るとともに、関西電力幹部に金品3.2億円を提供していたとされるものです。

そして、この建設会社は関西電力子会社の関電プラントからの発注含めて2018年8月期までの3年間で25億円を超える関西電力関連の工事を受注していと報じられています。

関西電力は2018年に問題を認識し社内調査報告書をまとめていたものの、社外に公表していなかったものです。

関西電力とこの業者の間に癒着関係があったかどうかはわかりませんが、原子力発電事業という国策を推進する関西電力の経営幹部が特定の業者との癒着を類推させるような金品のやり取りをしていたということで、自治体を含めて批判されています。

キックバックだと断言はできませんが、一般的に考えると工事発注に伴う見返りと考えられます。

普通の上場企業でこれをやったら辞めさせられるのは間違いないでしょう。

少なくとも私が勤務したことのある上場企業では、著しく社会的倫理に反した行動として厳しく処分されるのは間違いありません。

現経営陣も金品を受け取っていた上に、調査報告書をまとめたにもかかわらず発表しなかったのは非常にまずい判断でした。

関西電力金品受領問題の経営に与える影響

関西電力は原子力発電を推進している会社です。

2018年度の有価証券報告書によると、自社発電 104,814百万kWhのうち原子力発電が30,092百万kWhと自社発電量の28.7%も占めています。

この2018年度の原子力発電量は原子力利用率54.6%ベースでの数字で、関西電力は今後より原子力発電所の再稼働を推進していく計画でした。

2019年7月発表の「当社の原子力発電の状況」という資料によると、現在まさに高浜1号機、2号機、美浜3号機の安全性向上対策工事中で2020年〜2021年に向けての再稼働を計画しているところでした。

原子力発電所の再稼働には地元の了解手続きが必要となるため、金品受領問題により地元自治体の協力を得られない自体になった場合現地力発電所の再稼働に致命的なボトルネックとなりえます

原子力発電所が再稼働できないと火力発電に依存せざるを得ず、燃料費がかさみ収益の向上が難しくなります

関西電力の金品受領問題は経営へ致命的な影響にはならないと考える理由

私はこの金品受領問題は、関西電力の経営への致命的な問題にはならないと考えます。

原子力発電所の品質への影響はないと考える

まず、仮に関西電力と建設会社の間に癒着があったとしても、原子力関連工事の品質には影響しないと考えます。

受注に際して癒着があったとしても原子力発電は安全性が極めて重要な国策です。

関西電力のプロの原子力技術者が原子力発電関連の建設工事の品質について妥協するようなことは考えにくいです。

そんなことをしたら国の安全検査を通らない可能性がありますし、それよりも何より原子力発電所を運営しているスタッフ及び周辺住民を危険にさらします。

私も日本のサラリーマンの端くれですが、さすがに関西電力の技術者がそんなことはしないでしょう。

単に経営陣がダメなだけだと推測します。

火力発電所の比重が高くても経営へは致命的な問題にはならない

火力発電所の燃料費が嵩んでも燃料費調整制度により、消費者への電力料金に添加できるため経営への影響は甚大にはなりません。

燃料費調整制度については関西電力のホームページに計算式が出ており、電力価格を上げたり下げたりすることに対して地元自治体の了解が必要なんていう制度ではないので、淡々と消費者に燃料費を転嫁していけばいいだけです。

原子力発電所が再稼働し火力発電所の燃料費が下がり電力価格が下がることは、関西地方の消費者にとってメリットがあることです。

ただ、原子力発電所が再稼働しなくても関西電力が赤字転落をするわけではないので、投資家としてはそこまで気にすることでもないでしょう。

ただし、関西電力の金品受領問題で経営の混乱は避けられない

今回の金品受領問題が関西電力の経営上致命的な問題にはならないとしても、経営陣のリソースがこの問題に大きく割かれ、また経営陣が辞任に追い込まれる可能性もあります。

今回の事件により株価が大きく下落したので、大株主の自治体から株主代表訴訟を起こされる可能性もあるでしょう。

金品受領問題により直接的な経営上の影響は少ないとしても、経営が混乱することによる影響は避けられないでしょう。

経営の混乱を嫌気して、関西電力の株価が更に下落するリスクはあります。

まとめ:関西電力の株はいまは買いではない

上記を踏まえて当ブログでの関西電力株についての考え方は以下です。

  • 金品受領問題により関西電力株が大きく下落した場合は、当ブログでは株を買いたい。
  • ただし、買うタイミングは経営陣が安定した後。

金品受領問題による経営への直接的な影響は少ないと考えるので、株価が下落したら積極的に買いたいです。

ただし、経営陣の混乱が予想されるため、この理由で更に株価が下落するリスクが有るため、経営体制が刷新され落ち着いてから買っても全く遅くはないと考えています。

当面は様子見でもいいんじゃないでしょうか。

配当狙いであればあえて急落している関西電力を買わずにJリートに投資したほうが安定した投資ができると考えています。

余剰資金があるのであれば、当面はJリートで運用し関西電力株を買ってもよいタイミングが来たらJリートから関西電力に乗り換えれば良いんじゃないでしょうか。

投資の格言で「落ちてるナイフを掴むな」というものがありますが、当面は関西電力株は静観するのがおすすめですよ。

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