海外送金をするときにどの海外送金サービスを使っていますか?

海外送金って自分のお金を海外の金融機関に送るだけなのに、「海外」だからといって非常に手数料が高いんですよね。国内送金手数料なんて基本的に無料にできるのに。

今回イギリスのFintechであるRevolutが日本でのサービスを開始するかもしれないということで、いま日本で利用できる海外送金サービスの手数料は本当に安いのか、検証してみました。

本記事の対象と読んで得られること
    • 対象:時々海外送金をしないといけないけど、あまり海外送金手数料を意識して送金してこなかった人(私も含め)
    • 得られること:海外送金手数料の本当のコストがわかります
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検証したシナリオと海外送金サービス

海外送金手数料シミュレーションのシナリオ

今回は「日本の銀行口座の円預金を米ドルに換えて米国の銀行口座に送る」という前提で検討しました。日本の銀行の円預金を円のままで海外送金したり、日本の銀行口座からフィリピンの銀行口座を持っていない人に海外送金したり、といった状況は検討していません。私は米国に証券会社口座を持っているので、時々日本から米国に海外送金する必要があるためです。私と同じパターンは多くはないでしょうが、お子さんがアメリカに留学していて時々仕送りしないといけないというご家庭も最近は多いでしょうから、比較的多くの方の参考になろうかと思います。

検証した海外送金サービス

  • 新生銀行・Goレミット
  • SMBC信託銀行・プレスティアゴールド
  • 楽天銀行・海外送金サービス
  • トランスファーワイズ(TransferWise)

です。

他の都市銀行でも送れるでしょうし、マネーグラムと提携したSBIレミット、ウェスタンユニオンと提携したセブン銀行でも送れます。ただ、都市銀行は比べるまでもなく海外送金手数料は高いでしょうし、マネーグラムとウェスタンユニオンは現地側で銀行口座が無くてもお金を受け取れるという点にメリットがあり、海外の銀行口座に送るという観点ではあえてマネーグラムやウェスタンユニオンを使う必要性がないので今回の検討対象から外しました。

海外送金サービスのマーケティングメッセージ比較

海外送金サービス各社は、ホームページで自社のサービスを説明しています。

  • Goレミット新生海外送金サービス:「送金手数料は1件につき2,000円から。」(Goレミットホームページの記載)
  • プレスティアゴールド:「海外電信送金手数料が無料. プレスティアゴールドのお客様は、いつでも無料でご利用いただけます。」(Google検索で出てきた文言)
  • 楽天銀行・海外送金サービス「楽天銀行の「海外送金」は、送金手数料750円!200ヶ国以上に送金可能!」(Google検索で出てきた文言)
  • トランスファーワイズ:「海外送金を銀行や他の送金業者で実施すると、最大5%の隠れコストを知らないうちに支払っていることがあります。TransferWiseでは、一般的な銀行と比較をして、最大8倍安い手数料で海外送金を実施する事ができます。」(トランスファーワイズホームページ)

Goレミットや楽天銀行のホームページの記述をそのまま読むと、手数料2000円(Goレミット)や750円(楽天銀行)で海外送金ができると思うじゃないですか!?

本当にそんな手数料で送金できるの?

本当のコストを検証するよ!

本当にマーケティングメッセージ通りなのかも検証します。消費者に誤解を招くようなマーケティングメッセージを出している海外送金サービスがあるとしたら、そんなサービスをあなたは使いますか?

海外送金サービスの手数料の比較

各海外送金サービスごとにトータルの海外送金手数料を検討しました。

Goレミット:新生銀行のサービスだがGoレミット専用TTSを使うことに注意

新生銀行はの海外送金サービスは以下のように海外送金手数料は一律2,000円と安いように見えます。但し、適用されるGoレミット専用TTSレートが不利な為替レートでした。別の日にももう一度検証したのですが、Goレミット専用TTS がドル円で110.42円に対し、新生銀行外貨預金レートが109.8円と62銭の差がありました。Goレミット専用TTSレートは隠れたコストが乗っている不利な手数料と言わざるを得ません。

会社名 新生銀行
サービス名 Goレミット海外送金
100万円を米ドル建てで海外送金した場合の送金手数料 2000円
為替レート Goレミット為替レート
為替レート比較
送金レート 110.69
日本銀行 外国為替市況レート(2019年1月22日17:00時点) 109.42
送金金額 $9,034.24
実質送金額
(送金金額-手数料)
$9,016.17
2019年01月 22日21時18分時点
Goレミット海外送金サービスの評価
海外送金手数料の2,000円は安いのですが、Goレミット専用TTSを適用されてしまうため為替手数料まで含めるとトータルの手数料は安くはありません。

プレスティアゴールド:送金手数料は0円だが、為替レートに注意すべし

SMBC信託銀行は「プレスティアゴールド」という預金金額が一千万円を超える顧客向けにプレミアムアカウントサービスがあります。私も口座ステータスがプレスティアゴールドなので実際の手数料を検討してみました(実際には一千万円なんて預けていませんが、口座保有年数が長いのでプレスティアゴールドを継続してもらっているだけです)。

実のところ、計算するまではプレスティアゴールドの海外送金が一番コストが安いのではないかと思っていましたが、意外なことにトータルでは高コストでした。

会社名 SMBC信託銀行
サービス名 プレスティアゴールド
100万円を米ドル建てで海外送金した場合の送金手数料 0円
為替レート プレスティアゴールド為替レート
為替レート比較
送金レート 110.49
日本銀行 外国為替市況レート(2019年1月22日17:00時点) 109.42
送金金額 $9,050.59
実質送金額
(送金金額-手数料)
$9,050.59
2019/01/22 21:15時点

プレスティアゴールドの場合、海外送金手数料は0円、無料です。海外送金手数料が0円なのですから海外送金に関わる手数料は一番安いんだろうなと思っていたのですが、為替レートが非常に不利なレートが使われていました。日本銀行発表の為替レートと比べて2円!差があります。為替手数料が片道2円というのは極めて高い手数料です。

ただ、海外送金手数料自体は無料なので明らかに最安値です。プレスティアゴールド口座に米ドルを低コストで調達できればトータルコストは大きく削減できますよ。

プレスティアゴールド・海外送金サービスの評価
さすがに送金手数料が0円なだけあって新生銀行のGoレミットよりはマシですが、トータルの海外送金手数料は高いです。
但し、何とか米ドルを低コストで調達できれば、おそらく海外送金手数料が最も安い部類のサービスになります。

楽天銀行:中継手数料と為替レートにマージンが乗っていることに注意

次に楽天銀行の海外送金サービスです。これは送金手数料が750円ですが常に中継手数料1,000円がかかるようで、海外送金手数料は合計で1,750円となります。

但し、楽天銀行の海外送金シミュレーターからとってきた為替レートが、Goレミット専用TTSと同じくらい悪いレートでした。Goレミット専用TTSと楽天銀行のレートは似たり寄ったりでタイミングによってどちらが得かどうかかわってくると思います。どちらも不利な為替レートでトータルの手数料は安くありません。

会社名 楽天銀行
サービス名 海外送金
100万円を米ドル建てで海外送金した場合の送金手数料 1750円
(送金手数料750円+
中継手数料1,000円)
為替レート Goレミット為替レート
為替レート比較
送金レート 110.63
日本銀行 外国為替市況レート(2019年1月22日17:00時点) 109.42
送金金額 $9,039.14
実質送金額
(送金金額-手数料)
$9,023.32
2019年1月22日 9:55時点
楽天銀行・海外送金サービスの評価
Goレミット同様に、「海外送金手数料は安くても為替レートでマージンを取る」ビジネスモデルです。その上でトータルコストは安くありません。格安手数料750円といっておきながら実は中継銀行の手数料がかかったり、コスト構造が透明性に欠けるので、何か騙されたような印象を受けてしまいました。

トランスファーワイズ(TransferWise):トータルの海外送金手数料が最も安く最も透明性のある手数料体系

最後に検討するのがトランスファーワイズ(TransferWise)です。トランスファーワイズは海外送金を専門にしている会社です。私も今回調べるまでトランスファーワイズというサービス名は聞いたことがなかったのですが、著名なベンチャーキャピタル(アンドリーセン・ホロウィッツ等)が出資していますし、日本からだと三井物産も出資している会社です。資本関係で見ると信頼性がある印象です。

海外の会社ですが、日本でもきちんと資金移動業者登録をしていますので、この点は一応の日本当局の審査を通っているということで安心ができます(関東財務局長第00040号、トランスファーワイズ・ジャパン株式会社、住所:東京都千代田区大手町1-6-1)。

トランスファーワイズの海外送金手数料体系は、プレスティアゴールドとは真逆のアプローチでした。

すなわち、為替レートはインターバンクレートを使い全く上乗せしない。逆に海外送金手数料はきちんと取る。

海外送金手数料が高いなあ、と一瞬思ったのですが、為替レートが最も有利なレートを使っているために、トータルでの海外送金手数料はトランスファーワイズが一番安かったです。

また、非常に好感を持てたのは、他の会社と違い「隠されたコストがない」ことです。消費者に誤解を与えるような記述をしていません。

そして、今回検証した中では新生銀行 Goレミット、プレスティアゴールド、楽天銀行とトータルの海外送金手数料を比較すると、トランスファーワイズでの国際送金が最もコストが安かったです。

会社名 トランスファーワイズ
(TransferWise)
サービス名 海外送金サービス
100万円を米ドル建てで海外送金した場合の送金手数料 5,569円
(0.55%の手数料 + ¥ 100.00 JPY)
為替レート TransferWise の口座に入金を受けた時点でのインターバンクの為替レート
為替レート比較
送金レート 109.41
日本銀行 外国為替市況レート(2019年1月22日17:00時点) 109.42
送金金額 $9,089.10
実質送金額
(送金金額-手数料)
$9,089.10
2019年1月22日 21:38時点

トランスファーワイズ

トランスファーワイズ・海外送金サービスの評価
トランスファーワイズは為替レートにインターバンクレートを適用しているので、我々消費者が知らない間に為替レートでマージンを上乗せされているということがありません。
その分、堂々と海外送金手数料を取っていて、単純な海外送金手数料の比較では最も高いです。
ただ、他の今回比較した海外送金サービスと比べてトータルでの海外送金コストは最も安かtったです。
他社とは違い、完全に透明性のある海外送金手数料体系を採用していることに非常に好感を持ちました。

海外送金サービス各社のマーケティングメッセージと実際との比較

海外送金サービス各社のマーケティングメッセージと実際との比較をしてみましょう。私は今回海外送金サービス手数料を調べてみて一番いやだったのが、私の知らないところ・気づかないところで為替レートでマージンを抜かれていたという点です。ここら辺はちゃんと説明すべきではないでしょうか。以下がマーケティングメッセージと実際の比較です。

  • Goレミット新生海外送金サービス:「送金手数料は1件につき2,000円から。」(Goレミットホームページの記載)
    → 送金手数料は1件2,000円だが、専用の為替レートを適用され実際には為替レートでもマージンを上乗せしています。
  • プレスティアゴールド:「海外電信送金手数料が無料. プレスティアゴールドのお客様は、いつでも無料でご利用いただけます。」(Google検索で出てきた文言)
    → 実際に海外送金手数料は無料。ただし、プレスティアゴールドで為替取引をし米ドルを調達すると為替レートで非常に高いマージンを取られる。
  • 楽天銀行・海外送金サービス「楽天銀行の「海外送金」は、送金手数料750円!200ヶ国以上に送金可能!」(Google検索で出てきた文言)
    → 送金手数料は実際750円だが、海外中継銀行手数料がかかり、かつ為替レートでもマージンを上乗せされている。
  • トランスファーワイズ:「海外送金を銀行や他の送金業者で実施すると、最大5%の隠れコストを知らないうちに支払っていることがあります。TransferWiseでは、一般的な銀行と比較をして、最大8倍安い手数料で海外送金を実施する事ができます。」(トランスファーワイズホームページ)
    → 最大5%の隠れコストというのは正しいのかよくわかりませんが、トランスファーワイズ以外では消費者が知らない間に為替レートで隠れコストを払わされているのは事実でした。

まとめ

Revolutが日本に上陸するということで海外送金サービスの手数料に興味がでたため、日本の既存の海外送金サービスの手数料を4社で検証してみました。

検証している中でGoogleで検索してきて出てきたマーケティングメッセージと実際のコストの違いに驚愕したり、逆にその点を突いて完全に透明な手数料体系で勝負するトランスファーワイズがあったりと、非常に面白い結果でした。

通常の100万円以下の送金場合は、(今回比較した4社の中では)トランスファーワイズの海外送金手数料がトータルでは一番安いです。選択肢としてはこれ一択でしょう。

これだけ個人もグローバルに活動している時代で、今後普通の個人でも国際送金をする機会もどんどん増えてくると思います。

海外送金サービスによって大きな手数料の違いがあることがわかりましたので、手数料が安く透明性の高いサービスを賢く選択していきましょう。

なお、私のような海外株を買うような用途(海外送金金額が100万円を越えるケース)だと「マネーパートナーズ+プレスティアゴールド」の組み合わせで海外送金手数料が最安値になるケースもあります。こちらも参考までに。

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