あなたのポートフォリオに中国株は入っていますか?
中国は世界第二位の経済大国で優良企業も多くいため、ポートフォリオに入れておかないと収益機会を逃すかもしれません。
特許の申請件数を見ても中国は技術大国として確実に台頭していますので、中長期での投資では資産の一定部分は中国に投資しておくべきでしょう。
2020年のパンデミックについても中国はいち早く封じ込め経済活動を再開させたため、他の国に比べて経済の回復が圧倒的に早いです。
中国経済があと数年は他の国に比べて高い成長率を実現するのはおそらく間違いないでしょう。
中国株に投資する際に個別銘柄もいいのですが、以下の理由でETFが重要な選択肢になると思います。
- 中国個別株の場合、中国語が読めないと十分な情報収集ができない
- 中国株がメインという個人投資家は多くないと思いますので、たとえ中国語ができたとしても個別株の選定に時間をかけるのは労力に合わない
ただ、中国株ETFは時価総額が小さいものもよくあり選び方で迷う場合も多いです。
ラッキーなことに中国株ETFでは投資すべきETFは一つしかありませんので、ETF選びはとても簡単です。
今回は私のおすすめの中国株ETF銘柄とその理由を紹介します。
- 対象:中国株への投資を検討中の投資家
- 得られること:中国株に投資するためのおすすめETFとその理由がわかります。
目次
ETFとは証券取引所に上場されている投資信託
ETFはExchange Traded Fundの略で、その名の通り証券取引所(Exchange)で取引されている(Traded)投資信託(Fund)です。
証券取引所で株と同様に自由に売買ができます。
価格もリアルタイムで見られるので透明性が高いです。
ETFがファンドとして個別株を保有しているので、個別株に比べて値動きがゆったりとマイルドな傾向にあり比較的安定している傾向にあります。
個別株の場合一日で20%ストップ安などといった悲惨な事態もありますよね?
ETFの場合の場合は価格は安定しているので、ストップ安なんていうことはほとんどなく、安心して保有していられます。
香港証券取引所に上場されている主要ETF3銘柄
香港証券取引所に上場されているETFの中から資産規模も大きい銘柄を3つピックアップしました。
Tracker Fund of Hong Kong
一番大きいのがTracker Fund of Hong Kongで資産規模は円換算で一兆円を超える巨大なETFです。
2020年10月20日時点での配当利回り:3.42%
対象指数は香港ハンセン指数。主要な保有銘柄は
- AIA Group 保険(香港)
- Tencent Holdings IT(中国)
- HSBC Holdings 銀行(香港)
- China Construction Bank 銀行(中国)
- Ping An Insurance 保険(中国)
- Industrial and Commercial Bank of China 銀行(中国)
- China Mobile 通信(中国)
- Hong Kong Exchange & Clearing 証券取引所(香港)
- Bank of China 銀行(中国)
- CNOOC 石油・ガス(中国)
と中国の超大手企業と香港の非財閥系の超大手企業をメインに保有しています。
中国に投資するという観点ではこれが一番お勧めです。
- 中国の主要銘柄をカバー
- 資産規模が超巨大で安定性がある
- 管理手数料が0.15%と極めて安い
Tracker Fund of Hong Kongがおすすめですよ、で終わってもいいのですが、比較も兼ねて他の二つのETFもみてみましょう。
次はiShares FTSE A50 China Index ETFです。
対象指数はFTSE A50 China。
主な保有銘柄は
- Ping Ang Insurance 保険(中国)
- China Merchants Bank 銀行(中国)
- Kweichow Moutai 飲料 (中国)
- Industrial Bank 銀行(中国)
- China Vanke 不動産(中国)
- China Mingsheng Banking Corp 銀行(中国)
といったところで、投資対象は中国のA株市場(国内株式市場:上海、深セン)の主要銘柄です。
これはお勧めではありません。
- 中国の超巨大銘柄は基本的に国際市場である香港に上場されており、あえて国内市場の比較的規模の小さい銘柄に投資するメリットはない
- 管理手数料が0.99%とTracker Fund of Hong Kongに比べて非常に高い
Tracker Fund of Hong Kongと比較して、このETFを買うメリットは無いと思います。
最後に紹介するのがiShares MSCI China Index ETFです。
指数はMSCI China Index。
これは中国国内市場(上海、深セン)、香港市場、米国ADR含めた広い意味での中国株への連動を目指すもので、今回紹介する3つのETFの中では対象銘柄が一番多い指数になります。
主な保有銘柄は
- Tencent Holdings
- Alibaba Group
- China Construction Bank
- China Mobile
- Baidu
- Ping An Insurance
- Industrial and Commercial Bank of China
- Bank of China
- CNOOC
です。
比較的Tracker Fund of Hong Kongの保有銘柄に近いです。
これは悪くはないのですが、これもTracker Fund of Hong Kongと比較するとあまりおすすめではありません。
- Tracker Fund of Hong Kongの管理手数料0.15%に比べて手数料が高い
- Tracker Fund of Hong Kongと銘柄がそれほど変わらないので、あえてこれに投資しないといけない理由がない
- 資産規模が400億円程度と小さすぎる
Tracker Fund of Hong Kongとの主要な差異は、Alibaba, Baiduという米国上場のIT銘柄が入っているかどうかです。
もしこの2銘柄が気になるなら、
という方式をとったほうが圧倒的に運用コストが低く、おすすめです。
まとめ
中国株ETFのおすすめは、Tracker Fund of Hong Kongです。
おすすめ理由は、
- 中国の主要銘柄をカバー
- 資産規模が超巨大で安定性がある
- 管理手数料が0.15%と極めて安い
の三つで、中国株にETFで投資するならこれ一本を選んでおけば十分です。
資産規模が超巨大ということは十分な流動性もあり、取引高が高いということは指数との連動性も高くなります。
管理手数料も極めて安いです。
配当利回りも3.42%と非常に高いので、長期保有に向いています。
中国株ETFを選ぶにあたってTracker Fund of Hong Kongは時価総額が大きく、流動性があり、管理手数料が安いという三拍子がそろった銘柄が限られていますので銘柄選定は容易ですね。
いままではAlibaba, JD.com, Neteaseなどは米国上場のみでしたのでTracker Fund of Hong Kongの組入銘柄対象外でしたが、米中摩擦の関係で中国巨大IT企業がどんどん香港市場に上場しています。
今後はそれらの中国巨大IT企業がTracker Fund of Hong Kongに組み入れられる可能性もあるので、今後に期待できます。
中国は一時的な停滞や問題はあっても、あれだけ人口の多い国ですので中長期的には経済成長を遂げ株価も上がると思います。
投資する良いタイミングを探りながら、中国株ETFへの投資チャンスをうかがっていきましょう。